有機いちごを、世界のハイエンド市場へ。BUTTOBI BERRY ORGANICとWismettacが挑む米国展開

企業の声

徳島から世界へ。有機いちごの新たな挑戦

徳島県で有機いちごの生産に取り組む「BUTTOBI BERRY ORGANIC」。

農薬や化学肥料に頼らない栽培に挑み、試行錯誤を重ねながら品質を磨いてきたBUTTOBI BERRY ORGANICは、いま、そのいちごを日本だけでなく世界へ届けようとしています。

その米国展開をともに進めているのが、Wismettacフーズ株式会社の齋藤 義記さんです。

両者がつながるきっかけの一つとなったのが、農林水産省「おいしい日本、届け隊」へのプロジェクト掲載でした。

一つの出会いから、海外市場への挑戦はどのように具体化していったのか。

BUTTOBI BERRY ORGANIC代表の田渕 善昭さんとWismettacフーズ株式会社の齋藤 義記さんに、これまでの取り組みと、米国市場に向けた今後の展望を伺いました。


【プロフィール】

田渕 善昭さん|BUTTOBI BERRY ORGANIC 代表

徳島県で、農薬や化学肥料に頼らない有機いちごの栽培に取り組む。6シーズンにわたり栽培データを蓄積しながら、技術と品質の向上を追求。「有機だから」ではなく「おいしいから選ばれる」いちごづくりを目指している。

現在は国内のハイエンド市場への展開に加え、米国市場への輸出にも挑戦。高付加価値な有機いちごを通じて、農業を持続的に稼げる仕事にし、次世代が憧れる新しい農業のモデルをつくることを目指している。

齋藤 義記さん|Wismettacフーズ株式会社 / Ikigai Fruits ブランド統括責任者

Wismettacフーズ株式会社にて、輸入農産物・輸入加工食品の営業やEC事業の部門責任者などを歴任し、幅広い食ビジネスに携わる。EC事業では事業運営・拡大を担い、収益性の向上や業務改善を推進。

現在は、日本の高級フルーツを米国市場へ展開する「Ikigai Fruits」のブランド統括責任者として、クラウンメロンや白いちごなどのプレミアム果実を、米国のハイエンドユーザーや高級レストラン、ギフト市場へ展開。輸出スキームの構築からブランド価値の創出まで幅広く手掛けている。

6シーズンの試行錯誤。目指すのは「有機でも圧倒的においしいいちご」

――まず、BUTTOBI BERRY ORGANICが取り組んでいる有機いちごについて教えてください。

BUTTOBI BERRY ORGANIC 田渕 善昭さん:
有機栽培というと、どうしても「環境に良い」「安心・安全」といった部分が先に注目されがちです。

もちろんそれも大切ですが、僕たちが一番こだわっているのは、シンプルに「おいしいいちごをつくること」です。

これまで6シーズンにわたって栽培を続け、その間のデータを蓄積してきました。毎年、栽培方法を改善しながら、少しずつ品質を上げています。

まだまだ良くできると思っていますし、「有機だから選ばれる」のではなく、「おいしいから選んだら、それが有機だった」と言ってもらえるようないちごを目指しています。


「日本で売る」だけではなく、世界で価値を認めてもらう

――海外市場を意識するようになった背景は何だったのでしょうか。

BUTTOBI BERRY ORGANIC 田渕 善昭さん:
僕たちがつくっているものが、海外でどのくらい評価されるのかを知りたいという想いは以前からありました。

特に有機いちごは、生産するだけでも簡単ではありません。その分、しっかり価値を理解してもらえる市場に届けることができれば、農業としての可能性も広がると思っています。

僕たちが目指しているのは、有機いちごを通じて「農業はきちんと稼げる仕事なんだ」というモデルをつくることです。

農業に挑戦する若い人たちが増えて、しっかり稼いで、格好良く農業をする。そんな未来につながる事業にしたいと思っています。


「おいしい日本、届け隊」への掲載から生まれた接点

――Wismettacフーズ 齋藤 義記さんとの接点はどのように生まれたのでしょうか。

BUTTOBI BERRY ORGANICは、海外展開に向けた仲間を探すため、「おいしい日本、届け隊」にプロジェクトを掲載しました。

プロジェクトへの掲載を通じてBUTTOBI BERRY ORGANICの取り組みや海外展開への想いが発信され、それを知ったWismettacフーズ 齋藤さんとの接点が生まれました。

プロジェクトへの応募という直接的なマッチングではなく、「おいしい日本、届け隊」で取り組みを発信したことをきっかけに新たなつながりが生まれ、商談へと発展したケースです。

この出会いを起点に、BUTTOBI BERRY ORGANICの有機いちごを米国市場へ届けるための検討が本格的に動き始めました。


米国市場で狙うのは、価格ではなく「価値」で選ばれる場所

――Wismettacフーズ 齋藤 義記さんは、BUTTOBI BERRY ORGANICのいちごをどのように評価しましたか。

Wismettacフーズ 齋藤さん:
私たちが展開する「Ikigai Fruits」には、現在米国に多くのお客様がいらっしゃいます。事業を展開していく中で、お客様からオーガニックの商品を求める声を多くいただくようになりました。

そうした中で出会ったのが、田渕社長のBUTTOBI BERRY ORGANICです。
実際に食べてみると、味がとても濃く、後味にもしっかりとうまみが残る。その味わいに驚きました。さらに印象的だったのが、そのおいしさの背景に、土づくりを大切にしたバイオロジカルファーミングという考え方があることです。

オーガニックもその栽培の一つの要素であり、田渕社長が大切にしている土づくりや栽培への考え方、いちごづくりに込める想いまで含めて、Ikigai Fruitsを通じて米国のお客様に届けたい価値があると感じています。

単に「日本産のオーガニックいちご」として販売するのではなく、そのおいしさがどのように生まれているのかという背景まで含めて伝えていきたいと思っています。


EREWHONをはじめ、米国のハイエンド市場へ

――現在、どのような米国展開を検討していますか。

Wismettacフーズ 齋藤 義記さん:
私たちは「Ikigai Fruits」というブランドを通じて、日本各地の高品質なフルーツを米国市場へ届けています。

単に商品を輸出するのではなく、Ikigai Fruitsのチームで連携しながら、生産者様の想いや商品の背景、パッケージ、ブランドの世界観まで含めて価値を伝え、米国のお客様に日本のフルーツの魅力を届けることを大切にしています。

BUTTOBI BERRY ORGANICのいちごについても、Ikigai Fruitsのラインナップの一つとして、その品質や有機栽培へのこだわり、田渕社長がいちごづくりに込める想いまで含めて発信していきたいと考えています。

今後はIkigai Fruitsでの展開を軸に、米国のハイエンドスーパーマーケットやミシュランレストランなどにも販路を広げながら、BUTTOBI BERRY ORGANICをはじめとする日本の高品質なフルーツの価値を、より多くの方に届けていきたいと考えています。


輸出に必要なのは、「売る」だけではない伴走支援

――海外へ輸出するうえで、生産者だけでは対応が難しい部分も多いのでしょうか。

Wismettacフーズ 齋藤 義記さん:
非常に多いと思います。

特にオーガニック商品をアメリカへ展開する場合、USDAオーガニック認証をはじめ、さまざまなルールへの対応が必要になります。

生産者自身がすべてを調べて、書類を作成し、輸出実務まで行うのは大きな負担です。

そこで私たちは、フードセーフティーの専門チームとも連携しながら、使用可能な農薬に関する情報や検査機関の紹介、必要書類の作成などを支援しています。

生産者にはできるだけ「良いものをつくること」に集中してもらう。そのために、海外市場との間に立って必要な部分を支えることが、私たちの役割だと考えています。


生産者と輸出パートナー。それぞれの強みを掛け合わせる

BUTTOBI BERRY ORGANICが持つ、有機いちごを生産する技術と、より良いものをつくり続けようとする探究心。

Wismettacフーズ 齋藤さんが持つ、米国市場の知見や販路、輸出・食品安全に関するノウハウ。

それぞれの強みが組み合わさることで、徳島で生産されたいちごを米国のハイエンド市場へ届ける挑戦が、少しずつ具体的な形になっています。

BUTTOBI BERRY ORGANIC 田渕 善昭さん:
自分たちだけでは分からないことも、海外市場を知っている方と一緒に取り組むことで見えてきます。

まずはアメリカでしっかり結果を出したいですね。

そして、自分たちの成功だけではなく、「こういう農業のやり方もあるんだ」と次の世代に思ってもらえるモデルをつくりたいです。


「出会い」を、輸出の次の一歩へ

日本には、高い技術やこだわりを持ちながら、海外市場との接点や輸出に必要な専門知識が不足しているために、一歩を踏み出せていない生産者・食品事業者が数多く存在します。

一方で、商社や海外ビジネスの専門家、デザイナー、マーケターなど、それぞれの専門性を活かして日本の食の海外展開に関わる人や企業もいます。

「おいしい日本、届け隊」は、そうした事業者と人・企業が出会うきっかけをつくり、輸出への挑戦を後押ししています。

BUTTOBI BERRY ORGANICとWismettacフーズ 齋藤さんの取り組みも、一つの接点から米国市場への具体的な挑戦へと広がり始めています。

日本各地の「おいしい」を世界へ。

その実現には、生産者だけではなく、それぞれの強みを持った仲間との出会いが、新しい可能性を生み出します。


BUTTOBI BERRY ORGANICでは、新たな仲間を引き続き募集中

米国市場への挑戦が具体化する一方で、BUTTOBI BERRY ORGANICでは、事業をさらに成長させていくための新たな仲間を引き続き募集しています。

現在、「資金調達・設備投資サポートポジション」を募集中です。有機いちごの生産拡大や事業成長に向けて、設備投資に必要な資金調達や補助金・助成金の活用、投資計画の整理などをサポートいただける方を求めています。

BUTTOBI BERRY ORGANICが目指す「稼げる農業」のモデルづくりと、その先にある世界への挑戦を、一緒に進めてみませんか。

募集内容の詳細・応募はこちらからご覧ください。